缶切りのが誕生したのは缶詰の誕生から50年後

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缶詰っていざって時に便利ですよね。 深夜に疲れ果てて帰った時におかずになったり、災害時なんかには非常食になったりもします。

最近の缶詰はプルトップが付いているのが主流で道具なしでも開けられるものが多いですが、ひと昔前は缶切りがなきゃ開けられないものも多くありました。 缶切りでギコギコ開ける時は何だかワクワクしたものです。

その缶切り、実は缶詰が登場してから50年後に誕生したものです。 それまでどうやって開けていたのかと言えば、ナイフを使ったり銃で撃ったりと結構乱暴に開けていたようです。

缶詰の歴史

canning

1800年ごろ、フランスのナポレオンは軍隊が遠征する際の食料について悩んでいました。 当時の保存食と言えば燻製、塩漬け、酢漬けなどの肉類が中心で、兵士たちのビタミン不足による壊血病の被害は深刻な問題でした。 そうでなくとも不味かったり腐ったりして、そんなご飯ではまともに働けません。

遠征先でも果物や野菜が食べられるような、食料を長期保存できる仕組みが必要でした。 そこでナポレオンは軍用保存食の技術を公募し、採用者には賞金の進呈を約束します。

1804年、ニコラ・アペールが食料を瓶に詰めて保存する瓶詰を考案します。 瓶に食品を入れて蓋をして、真空状態にしてから煮沸消毒するという手法です。 これにより野菜や果物の長期保存が可能となり、ニコラ・アペールは後に12000フランの賞金を得ます。

しかし瓶詰は保存性には優れていたものの、製作に手間がかかり、重く壊れやすい欠点がありました。 長距離移動をして荷物を手荒に扱うことも少なくない軍事行動に向いている容器とは言えません。

そこで1810年にピーター・デュランドによって発明されたのが缶詰です。 真空詰めにして殺菌加熱して食料を保存する原理はそのままに、容器を気密性と携帯性に優れるブリキ缶に変更したものです。 缶詰は長期保存が可能な上に軽く壊れにくい、まさに理想の容器でした。

黎明期の缶詰は殺菌が不十分で、中で腐敗により発生したガスで缶詰が爆発したり、はんだの鉛が食品に入って鉛中毒になったりと散々なこともありました。 しかし缶詰はその利便性により、軍隊や船員などに広く普及していきます。

そうして使われはじめた缶詰ですが、当初は缶切りなんて便利なものはありませんでした。 その時代の缶詰の開け方は、ノミとハンマーを使ったり、ナイフで切開したり、銃剣でこじ開けたり、銃でぶち抜いたりと様々です。

はんだ付けした部分を熱で溶かして缶詰を開ける方式もありましたが、そんな開け方では鉛中毒になってしまいます。 そのため開ける時は乱暴にならざるを得ず、当初は水分を含むものを中に入れることができませんでした。

そして缶詰が発明されてから50年経った1860年、ようやく缶切りが登場します。 缶切りは缶詰に効率良く力を伝えて最小限の動作で蓋を開けることができるため、中に水分の多い物やジュースを入れることもできるようになりました。

更に後には蓋を開けるのに道具不要のイージーオープンエンド式(いわゆるプルトップ)の缶詰が発明されます。 現在流通している缶詰の多くはイージーオープンエンド式ですし、缶ジュースは全てそうですよね。

イージーオープンエンド式は通常のものより強度が落ち、また切り口が鋭利で触ると手を切ってしまう問題があります。 しかし今日では技術の進歩により改善が進み、今では主流となっていますよね。 既に缶切りの要らない時代となったのかもしれません。

缶詰開発当時の人が今の缶詰を見たら何を思うでしょうか。 「便利なもん作りやがって」と思うのか、はたまた「缶詰を開ける時のワクワクが無い」と思うのか…

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