アメリカマナティ|アメリカの河川や沿岸に住むゾウの親戚

Trichechus manatus
名称(学名)アメリカマナティ (Trichechus manatus)
身体体長:300~450cm / 体重:200~600kg
生息地中央アメリカ東部の河口~沿岸付近
食性草食寄りの雑食

アメリカマナティの特徴

Trichechus manatus

マナティは中央アメリカ東部の河口~沿岸付近の水の中に生息するれっきとした哺乳類です。 同じカイギュウ目にいるジュゴンとの見分け方として、丸みを帯びた尻尾とゾウのようではない口が特徴です。

河川や沿岸を回遊して生活しており、寒い冬には南下して越冬したりもします。 また亜種のアマゾンマナティーは河川にのみ生息していることから、淡水のみで生活できると考えられています。 (※淡水・海水を行き来できる生物でも、どちらか一方のみでは不都合が起きる種は珍しくありません。) 淡水域に生息しているのもジュゴンとの違いですね。

マナティは歯や牙の構造がゾウに近く、ゾウの近縁と考えられています。 ゾウとカイギュウ目の共通の祖先「メリテリウム」が陸上で進化したのがゾウ、水中へ逆戻りしたのがマナティという訳です。 ちなみにアメリカの陸地にもゾウの祖先がいたのですが、何かしらの理由で絶滅しています。

基本的に浅い場所にいるためアメリカマナティを好んで襲うのは人間ぐらいですが、乱獲や事故によって一時は大きく生息数を減らしました。 本来昼行性ですが天敵の人間に襲われないよう夜間に活動するものもいるぐらいです。

アメリカマナティの生態

Trichechus manatus

生息地

中央アメリカ東部の沿岸や河川に生息しています。 単独もしくは母子で生活していますが、繁殖期には集団ができることもあります。

普段の生活

昼行性で基本的に日中に採食しますが、地域によっては天敵の人間が活動しない夜に活動するものもいます。 草食寄りの雑食で主に水草や海藻を食べる他、魚などを食べることもあります。

繁殖と成長

胎生で決まった繁殖期はなく、妊娠すると12か月の妊娠期間を経て1子を出産します。 子育ては母親が行い、2年ほどの子育て期間の後に独立します。

6~10年で成熟し、寿命は50年と長生きです。

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