エンマコオロギ|日本最大のコオロギ
名称(学名) | エンマコオロギ (Teleogryllus emma) |
---|---|
身体 | 体長:3~4cm |
生息地 | 日本の森林・草原・田んぼなど |
食性 | 雑食で草、自分より小さい動物、死骸などを食べる |
エンマコオロギの特徴
エンマコオロギは日本で一般的に見られるコオロギで、日本に生息している中では最大の種です。 他種のコオロギは2cmにも満たないものも多いですが、本種は4cmにも達します。
夏から秋にかけて成虫として過ごし、美しい音色で鳴きます。 同じくコオロギ科であるスズムシみたいなものだと思って差し支えありません。
エンマコオロギで鳴くのはオスだけで、主な役割はメスへの求愛行動です。 またオス同士の縄張り争いの際にも鳴きますが、その際は求愛とはまた違った鳴き方になります。
ちなみにこの鳴き声は羽同士を擦り合わせて出しているので、羽を1枚切ると鳴けなくなります。 エサ用コオロギが鳴いてうるさい場合などに措置されたりします。
求愛して交尾が終わると、オスはメスに食べられることが多いです。 そうしてメスはしっかりと栄養を補給し、沢山の卵を産めるようになるのです。
コオロギは越冬できないので、交尾を終えて卵を産めばその生涯は終わります。 そうなるとオスが食べられるのも、子孫を多く残すのに合理的な行動と言えなくもないでしょう。
エンマコオロギの生態
生息地
沖縄を除いた日本各地に生息し、水辺近くの森林や草原などで活動しています。 成虫で活動するのは8~11月頃で、越冬せずにその生涯を終えます。
普段の生活
夜行性で日中は草陰や岩陰で休息し、夜に活動します。 雑食で草、葉、果実、野菜、自分より小さい動物、死骸などを食べます。
繁殖と成長
卵生で秋に繁殖期を迎え、地中に数百個の卵を産みます。 越冬はできないため冬になると成虫は死に、卵はそのままの状態で春を待ちます。
5~6月に孵化して脱皮を繰り返しながら成長し、8~11月頃に成虫となります。 成虫として活動するのは約1か月、卵からの寿命はおよそ10か月ほどです。