スズムシ|秋の夜長にリンリン鳴くよ

homoeogryllus-japonicus
名称(学名)スズムシ (Homoeogryllus japonicus)
身体体長:1.5~2.5cm
生息地東北以南の森林や草原など
食性雑食で葉や昆虫などを食べる

スズムシの特徴

homoeogryllus-japonicus

スズムシはコオロギ科の昆虫です。 秋の昆虫のイメージが強いですが、7月頃には成虫となって活動しています。

「リィーン リィーン」と美しい音色の鳴き声が特徴で、この音色に惹かれてスズムシを飼う人も多いです。 鳴き声と言いましたが、別に喉から声を出している訳ではありません。二枚の羽を立てて細かくすり合わせることで音色を出しています。

スズムシの鳴き声の周波数は4000Hzとても高く、電話が伝送できる音声周波数である300~3400Hzを上回ります。 そのためスズムシの鳴き声は電話では聞こえません。(この周波数をカバーする電話もありますが、特に役に立つものではないので普及しないでしょう)

鳴くのはオスのみで、この美しい鳴き声はメスへの求愛行動のためのものです。 成虫となって繁殖期を迎えた8月~9月の終わり頃までその音色を聞くことができます。

なお交尾を終えて弱ったオスがメスに食べられることが多いです。 これは産卵に向けてエネルギーを蓄えるためで、昆虫には割とよく見られる習性です。 産卵できる卵の量はメスの栄養状態に左右されるため、オスを食べて栄養補給できれば産める卵の量が増えます。

オスはここで生きながらえても、どうせ越冬できないのでそう長くは生きられません。 ならばこの共食いはリソースを最大限に活用した子孫繁栄のための習性であると言えます。 一見残酷なようにも見えますが、種の繁栄のために合理的な判断をしているのです。

スズムシの生態

homoeogryllus-japonicus

生息地

東北以南の日本各地の森林や草原などに生息しています。 卵の状態で越冬し、成虫は冬を越せません。

普段の生活

雑食で葉や昆虫などを食べます。 共食いも珍しくなく、産卵に向けてメスがオスを食べることが多いです。

繁殖と成長

卵生で10月頃に産卵を行い、土中に50~100個の卵を産みます。 卵のまま暖かくなるまで過ごし、5月頃になると孵化して幼虫が出てきます。 7~8月頃に羽化して成虫となり、交尾して産卵するとその生涯を終えます。 寿命は5か月前後です。

eyecatch

エンマコオロギ|日本最大のコオロギ

eyecatch

トノサマバッタ|日本最大級のバッタ

バッタ目の記事

eyecatch

エンマコオロギ|日本最大のコオロギ

eyecatch

ショウリョウバッタ|細長い体の大きなバッタ

eyecatch

トノサマバッタ|日本最大級のバッタ

eyecatch

カマドウマ|恐怖の便所コオロギ

HOME