オオヒキガエル|大きくて危険な毒を持つヒキガエル
名称(学名) | オオヒキガエル (Rhinella marina) |
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身体 | 体長:10~15cm / 体重:80~400g |
生息地 | 中央アメリカの草原や平原 |
食性 | 雑食 |
オオヒキガエルの特徴
オオヒキガエルは名前の通りヒキガエルの中でもとりわけ大きなカエルです。 原産地は中央アメリカですが、サトウキビの害虫駆除のために日本の南西諸島に輸入されて外来種として根付いてしまっています。
ヒキガエルは弱いながらも毒を持つものが多いですが、このオオヒキガエルはとりわけ強い毒を持っています。しかも体が大きい分、毒の分泌量も多いです。
毒は耳腺という頭と胴体の間の膨らみから分泌し、捕食者に対する防衛手段として使われます。卵やオタマジャクシまでがこの毒を持っているので、捕食者は簡単にコイツを食べることができず、輸入されたオオヒキガエルを食べた生物が大量死しています。
ヒキガエルの毒はアルカロイド系なので分解や処理が難しく、食べると激痛が走ることになるでしょう。人が致死量となるほどの量を食べるのは難しいですが、それなりに危険です。
人間が触るだけならそこまで問題はありませんが、粘膜に付いたら注意が必要です。 特にヒキガエルを触った手で目を擦ると失明する危険もあります。
原産地には天敵がいるため簡単に数を増やせませんが、輸入されたオオヒキガエルは天敵がおらず数を増やしたい放題になっています。 日本のヒキガエルハンターと言えばヤマカガシがいますが、南西諸島には残念ながらいないのです。
寒さにあまり強くないのが救いで、本土の気候では繁殖できないため日本中にいる訳ではありません。しかし同じく害虫駆除のために輸入したオーストラリアでは猛威を振るっている厄介なカエルです。
オオヒキガエルの生態
生息地
中央アメリカが原産地で草原や平原などに生息しています。 害虫駆除を目的に日本やオーストラリアなどに輸入され、それが外来種として根付いてしまった地域もあります。
普段の生活
肉食寄りの雑食で自分より小さい動物や昆虫などを主に食べます。 他種のカエルやオタマジャクシを食べることもあります。
繁殖と成長
卵生で繁殖期は降雨と気温に影響されます。 繁殖期を迎えると水場に集まって鳴くことで繁殖相手を探します。
一度の産卵で数千~数万個もの卵を産み、卵は数日で孵化してオタマジャクシとなります。 オタマジャクシは1か月ほどで変態して成体となるため、一時的な水場でも繁殖を可能としています。
1年で成熟し、寿命は5~10年と結構長いです。 天敵がいない環境下では爆発的に増えるだけの繁殖力があります。