ウシガエル|食用で輸入されたものが大繁殖
名称(学名) | ウシガエル (Rana catesbeiana) |
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身体 | 体長:10~20cm / 体重:500~600g |
生息地 | アメリカ大陸の東部 |
食性 | 肉食で昆虫や小魚などを食べる |
ウシガエルの特徴
ウシガエルは深夜に「ボー、ボー、ボー」とまるで牛のような鳴き声をしているのが特徴で、そこからウシガエルと名付けられました。 その声は数キロ先まで届き、夏の夜の風物詩と言えるかもしれません。
カエルにしては巨大な体を持ち、自分より小さい動物ならなんでもよく食べます。 元々はアメリカ大陸に生息するカエルですが、その大きな体は食料として注目され、日本など様々な国で輸入されたことがありました。
しかしその強い環境適応能力・生命力・高い繁殖力で輸出先の生態系を破壊し、今では問題生物となっています。 その猛威は世界の侵略的外来生物ワースト100、日本の侵略的外来生物ワースト100、特定外来生物、生態系被害防止リストなどの様々なリストに乗るほどです。
日本では1918年に食用カエルとして輸入されたのですが、日本の食糧事情が改善されるとほとんど食べられなくなってしまいました。 今では特定外来生物に指定されたため、特別な目的以外での飼育や流通が禁止となりました。 しかしウシガエルが衰退する兆しは見えず、今年も元気に世界中で鳴いています。
ちなみに生体を流通させることは禁じられていますが、冷凍肉は流通可能です。 一部ではペットのエサやカエル料理として重宝されています。 カエル肉はあまり一般的な料理では見ませんが、ゲテモノ料理屋などで食べることができますよ。
ウシガエルの生態
生息地
野生種はアメリカ大陸東部の水場に生息し、3mほどのナワバリを持って単独で生活しています。
成体は冬になると土の中に潜って越冬します。
普段の生活
夜行性で日中は草陰や岩陰などで体を休めます。 肉食で何でも良く食べ、昆虫・魚・鳥・哺乳類など自分より小さく食べられそうなものなら食べてしまいます。
繁殖と成長
5~9月の繁殖期を迎えると交尾し、6000~40000個もの卵を産みます。 卵は寒天質の中に黒い玉が沢山入っています。
卵から孵化するとオタマジャクシとなって、1~2年ほどかけてゆっくり大きくなり最終的に10cmを超えることもあります。 巨大なオタマジャクシを見かけたらまず間違いなくウシガエルのものです。
カエルになって2~3年で成熟し、寿命は7~10年ほどです。 カエルにしてはかなり長生きで、飼育下では10年以上平気で生きます。