ホワイトタイガー|ベンガルトラの白変種
名称(学名) | ホワイトタイガー (Panthera tigris tigris) |
---|---|
身体 | 体長:250~300cm / 体重:120~250kg |
生息地 | インド、ネパール、バングラデシュ、ブータンの森林 |
食性 | 肉食で大型動物などを食べる |
ホワイトタイガーの特徴
ホワイトタイガーは白地の体色が特徴的なベンガルトラです。 呼称が独立していて別の動物のように聞こえますが、種として独立している訳ではなくただの呼称です。 ネコに対するシロネコみたいなものでしょうか。
多くは白地に黒い縞模様ですが、中には縞模様がほとんど見えないほどの白いものも存在します。 真っ白な体と希少性から、メラニンが欠損して白くなる「アルビノ」と勘違いされますが、ホワイトタイガーはアルビノではありません。
「白変種」と言って、体色を付けようと思えば付けられるけどあえて白くなっているだけなのです。 白変種はアルビノ種に見られる瞳孔が赤く透けて目が悪いなどの特徴はありません。
これは氷河期時代に保護色となる機能の顕在と考えられ、劣性遺伝として脈々と受け継がれています。 なのでホワイトタイガー同士で繁殖すれば子もホワイトタイガーとなり、また両親が黄色地のベンガルトラ同士であっても互いが白変種の因子を持っていれば確率でホワイトタイガーとなります。
ホワイトタイガーは動物園などではしょっちゅう見かけますが、野生下ではほとんど目にすることができないほど希少です。 これは劣性遺伝であることと、生まれても多くが淘汰されることが原因と考えられます。
一般的なトラの体色である黄色地に黒のシマシマは草原や密林で保護色になります。 しかしホワイトタイガーは密林でも目立ってしまい、獲物に忍び寄るのが難しく普通の黄色い虎よりも生存に不利です。 だから野生でホワイトタイガーが産まれても、成長して繁殖するのは難しいのです。
ただ地球に氷河期が訪れてそこら中が雪で白くなったら、白い体が保護色として機能するようになります。 そうすればホワイトタイガーが野生下でも散見されるようになるかもしれませんね。
ホワイトタイガーの生態
生息地
ネパールやインドの草原に生息しています。 単独で生活し、子育ての時のみ家族単位の群れを形成します。
普段の生活
夜行性で日の出・日の入りに最も活発に活動しますが、昼に活動することもあります。 肉食で主に大型の動物を食べますが、他にも魚、鳥、トカゲなど割となんでも食べます。
繁殖と成長
胎生で2~5月に繁殖期を迎え、4か月の妊娠期間を経て2~6子を出産します。 産まれてから2年ほどメスが子育てを行った後に子は独立します。
子は3~5年で成熟し、寿命は15年です。