カマドウマ|恐怖の便所コオロギ

diestrammena-apicalis
名称(学名)カマドウマ (Diestrammena apicalis)
身体体長:1.5~2cm
生息地日本・韓国の森林などの暗く湿った場所
食性強い雑食性で有機物なら何でも食べる

カマドウマの特徴

diestrammena-apicalis

カマドウマは何だか生理的嫌悪を催す見た目をしたキリギリスの親戚です。 「便所コオロギ」なんて呼ばれることもありますが、コオロギとカマドウマはどちらもバッタ目に属する昆虫なので近い関係にあります。 体長=体の長さは大したことありませんが、触覚と足がとても長いため体長より遥かに巨大に感じます。

暗くて湿った場所を好み、長い触覚で周囲を探索できるため光のない場所でも活動が可能です。 また太い胴と強靭な足腰によって高い運動性を誇り、羽はありませんがその跳躍力はバッタをも上回ります。 その昔、残飯を漁りにかまどに入ってきて馬のように跳ねることから「カマドウマ」と呼ばれるようになりました。

実は益虫の側面を持ち、強い雑食性で有機物ならなんでもよく食べて分解するデトリタス食者として森林生態系のサイクルを支える昆虫でもあります。 ゴキブリと同じく「絶滅させたいけど絶滅すると困る昆虫」なのです。

人に対して直接的な害はなく、害虫代表であるゴキブリを食べるなど頼もしい一面もあります。 しかしこの外見と行動から不快害虫の筆頭格と見られ、とんでもない数の群れで見つかったりもすることから害虫として駆除されます。 またカマドウマが好む環境はシロアリも好むためセットで発見されることが多く、シロアリ駆除業者についでに駆除されることもしばしばです。

コオロギやキリギリスとどこで差が付いたのか… まあ見た目が悪いのが致命的ですね。

カマドウマの生態

diestrammena-apicalis

生息地

日本や韓国の森林などの暗く湿った場所に生息しています。

基本的に単独で活動しますが、居心地の良い場所があると集合して数百匹の集団になることもあります。

普段の生活

夜行性で日中は草陰などの目立たない場所でじっと過ごし、夜暗くなってから活動します。

強い雑食性で、有機物なら割となんでも食べます。

繁殖と成長

卵生で決まった繁殖期はありませんが春と秋に産卵することが多いようです。 土の中に数十個の卵を産み、孵化すると成虫を小さくしたような姿で産まれ、7~8回の脱皮を経て成虫になります。

成虫の状態で越冬が可能で、寿命は2~3年と昆虫にしてはとても長生きです。

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