エゾヒグマ|日本最大の哺乳類

ursus-arctos-yesoensis
名称(学名)エゾヒグマ (Ursus arctos yesoensis)
身体体長:180~250cm / 尾長:6~20cm / 体重:150~250kg
生息地北海道以北の森林など
食性雑食で何でも食べる

エゾヒグマの特徴

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エゾヒグマは北海道にのみ存在する日本で最大の哺乳類で、北海道で最も強い動物 (ヒトを除いて)です。 しかし意外にも基本的に鳥類や哺乳類を狩ることはなく、主に死骸を食べるだけです。

雑食性で何でも食べます。北海道のクマと言えばサケを取って食べるイメージですが、サケが取れる川は知床半島の一部のみで全てのヒグマの主な食料という訳ではありません。魚、果物、樹皮、昆虫などなんでも食べ、アリの巣を掘ってアリを食べたりもします。ヒグマの獰猛なイメージとはかけ離れていますね。

北海道への本格的な開拓が始まる前は全域に住んでいたようですが、今では大分生息地を狭めており、一部地域では絶滅の恐れもあります。たびたびヒグマが人を襲う事件も発生していますが、これはヒグマの生息地を人が脅かしたために発生したものも多く含まれます。

エゾヒグマは北海道のみで、本州には一回り小柄なツキノワグマがいます。 2万年前にはエゾヒグマも本州にいたと言われていますが、氷河期の終わりとともに気候が変わり、ヒグマが食料とする針葉樹林が少なくなくなって生存できなくなったと考えられています。

エゾヒグマの生態

生息地

北海道の森林や原野に生息しています。 特定の縄張りを持たずに、広い行動範囲を周遊します。 夏~秋にかけては冬ごもりに備えてエサを探すため行動範囲を高山地帯などにも広げ、冬は山の斜面で冬ごもりをしています。

普段の生活

基本的に単独行動で、繁殖期や子育ての時のみ数頭で活動します。 昼夜を問わず徘徊してエサを食べたり休息を取ったりします。

夏~秋は活動範囲を広げ、体に栄養をため込んで冬に備えます。 冬になると山の斜面に穴を掘って、暖かく成りまでじっと穴の中で冬ごもりします。

冬ごもりは冬眠の一種で、体の代謝を下げて浅い眠りを保ちます。 爬虫類のような仮死状態の冬眠とは違い、完全に行動しない訳ではありません。 妊娠しているメスはこの間に出産なども行います。

ただし冬までに十分な栄養を蓄えられてなった場合、冬ごもりしては死んでしまうのでエサを探し続けます。 この状態のクマはとても凶暴で、危険を冒してもエサを蓄えようとします。 人里に降りて民家に乗り込むことも珍しくありません。 「冬のクマが危ない」と言われるのは、このような事情があるのです。

繁殖と成長

5~7月に繁殖期を迎え、冬ごもり中に出産します。 1産2子前後で、産まれたばかりのヒグマは20cm程度しかありません。 母親が育児を行い、2~3年で独立し、4~5年で成熟して寿命は20年ほどです。

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