ヤリイカ|ヤリのような形のイカ
名称(学名) | ヤリイカ (Heterololigo bleekeri) |
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身体 | 体長:20~40cm |
生息地 | 東シナ海~日本周辺 |
食性 | 肉食 |
ヤリイカの特徴
ヤリイカはその名の通りヤリのような形をしているイカです。 スルメイカやケンサキイカと非常によく似ていますが、それらと比較してヤリイカはヒレが大きい、胴体が長い、足が細く短いなどの特徴があります。
ヤリイカはメスよりも大きなオスと小さなオスの大小二種のオスがいる変わったイカです。 これは環境変化に備えた多様性を確保するための様式と考えられています。
メスは交尾相手に大きなオスを選びますが、小さなオスはメスの口に精莢(精子を貯める器官)を産み付けることでちゃっかり子孫を残そうとします。 同じヤリイカのオスなのに交尾様式まで違うなんて、随分変わったイカですよね。
ヤリイカは日本の代表的なイカで、沖縄を除いた日本近海に生息しています。 しかし漁獲量がそう多くないため価格帯はイカの中では高めで、高級寿司などに使われます。
ヤリイカは漁ではあまり獲れないようですがエギングではよく釣れるイカです。 早春に産卵のために沿岸部に集まってくるので、場所によっては岸から狙うこともできます。 ヤリイカを釣っておすそ分けするととても感謝されるのでお勧めです。
ヤリイカの生態
生息地
東シナ海~日本近海の水深100~200mぐらいの浅海の表層に生息しています。 海底の少し上を群れで回遊しています。
普段の生活
肉食で魚やエビなどの小動物を捕食して食べます。 足が短いこともあって小さな獲物を狙うことが多く、他のイカのように大きい獲物に足で絡みつくようなことはあまりしません。
繁殖と成長
卵生で早春に繁殖期を迎え、沿岸部に集まって交尾を行い、岩礁に卵塊を産み付けます。 一度の産卵数はおよそ2000個程度で、卵は1~2か月で孵化し、体長5mmほどの子イカが生まれます。
子は浅瀬でオキアミなどを食べながら成長し、大きくなると徐々に深い場所へと移動していきます。 半年で成熟し、寿命は1年ほどです。