ハナアブ|花のまわりでよく見かけるアブ

Syrphidae
名称(学名)ハナアブ (Syrphidae)
身体体長:15~20mm
生息地世界各地の草原などに分布
食性幼虫は肉食、成虫は草食

ハナアブの特徴

Syrphidae

ハナアブは花の周囲によくいるアブです。 体の色が黒と黄(橙)の縞模様になっていることが多く、ハチとよく似た姿をしています。

しかしアブはハエの仲間でハチではありません。 両者は羽の数で見分けることが可能で、ハチは羽が四枚なのに対してアブの羽は二枚です。

ハナアブがハチに似ているのはその方が生存に都合が良かったからだと思われます。 ハチは他の生物から恐れていることが多く、ハチと誤認されれば天敵はハナアブを襲うのを躊躇います。 そうしてハチに似たハナアブが生存競争に勝ち残った訳です。

ハナアブは花粉や花の蜜を主なエサとしており、人間に危害を加えることはまずありません。 幼虫時代には農業害虫のアブラムシをエサとしていることから益虫とされています。

ただしアブの中には刺してくるのもいるので、アブ全てが安全という訳ではありません。 種によっては口に吸血管を持っており、妊娠中のメスが産卵の栄養を確保するため動物を刺して血を吸うことがあります。 ハエより大きいこともあって刺されるとそれなりに痛く、あまり気持ちの良い虫ではないですね。

ハナアブの生態

Syrphidae

生息地

世界中の草原などに生息し、成虫のエサである花が咲く場所の周囲で生活していることが多いです。

人目に付くのは春~秋ごろですが寒さに強く成虫の状態で越冬します。 冬の寒い日は葉の下や樹の中でじっとしていますが、日の差す暖かい日には元気に活動する姿を見かけることもあります。

普段の生活

幼虫時代は肉食で有機物やアブラムシなどの小さな虫を食べて育ち、成虫になると草食となり花粉、花の蜜、樹液などを食べます。 ハナアブが食べる花の種類は幅広く、様々な植物の送粉者を担っています。

繁殖と成長

卵生で産卵場所は種によって違い、淀んだ水場や朽ちた木の中など様々です。 卵は2週間ほどで孵化し、小さな微生物や虫を食べながら成長し、蛹を経て10日ほどで成虫に完全変態します。

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