メガネモチノウオ|別名ナポレオンフィッシュ
名称(学名) | メガネモチノウオ (Cheilinus undulatus) |
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身体 | 体長:70~200cm (オスが大きい) |
生息地 | 太平洋~インド洋の熱帯域に広く生息 |
食性 | 肉食で魚や甲殻類などを食べる |
メガネモチノウオの特徴
メガネモチノウオは眼鏡をかけているかのような顔が特徴的な魚です。 成熟するとともに大きくなる頭のコブがナポレオンの軍帽に似ていることから、別名「ナポレオンフィッシュ」とも呼ばれます。
ベラ科の中で最大級で、オスの中には体長2mを超える個体も存在します。 特徴的な顔が人気を呼び、スキューバダイビングの観察対象となったりペットとして飼われたりもしているようです。
ベラ科の魚によく見られる性転換する習性を持ち、繁殖期の際に縄張りの中にいる最も大きい個体がオスとなります。 オスが死ぬと縄張りの中で次に大きいメスがオスに性転換します。
この習性は効率良く子孫を残すためのものです。 弱く縄張りが作れない未成熟な時期にはメスとして卵を産み、強く大きく成長したらオスとして縄張りを持って複数のメスと子を成します。
そんなナポレオンフィッシュは高級食用魚として大変美味とされています。 しかし乱獲や生息地であるサンゴ礁の減少などによって大きく数を減らし、問題となっています。
近年人工的な繁殖に成功し、生息数の回復に大きな期待が寄せられています。 うまくいけば将来食卓に上がることもあるかもしれませんね。
メガネモチノウオの生態
生息地
アフリカ東海岸~アメリカ西海岸までの広い範囲の、熱帯域のサンゴ礁・岩礁などの浅海に生息しています。 普段は単独で生活していますが、繁殖期になると少数の群れを形成します。
普段の生活
昼行性で日中に採食し、夜は岩陰などで休息します。 肉食性で魚、イカ、タコ、エビ、フグ、ヒトデなどを吸い込むようにして食べます。
繁殖と成長
卵生で6~9月頃に繁殖期を迎えます。 一度に数万~数十万個の卵を産卵し、数日で孵化します。
子は5~7年で成熟し、寿命は20年ほどです。 魚にしては長寿で、30年以上生きた個体も確認されています。