ワニガメ|強力な顎を持つ危険なカメ

Macrochelys temminckii
名称(学名)ワニガメ (Macrochelys temminckii)
身体体長:30~120cm / 体重:10~100kg
生息地アメリカ合衆国南東部の川や池
食性肉食寄りの雑食

ワニガメの特徴

Macrochelys temminckii

ワニガメはワニのような顔とアゴを持つカメです。 淡水に生息するカメとしては世界最大の大きさを誇り、体長120cm・体重100kgを超える種も確認されています。

カメと言えばノロマで弱いイメージがありますが、ワニガメは舐めると危険です。身のこなしは大したことありませんが、噛みつきの速度がとても速いのです。

より攻撃的に進化を遂げ大きな頭と前足を獲得したワニガメは、一般的なカメのように甲羅に頭や手足を引っ込ませることができません。しかしワニガメの天敵は甲羅が役に立たないワニや人間ぐらいなのでこれで良いのです。

強靭な顎は人間の皮膚や筋肉を容易く切り裂き、指ぐらいなら難なく噛み千切ります。ワニガメに大けがさせられた人間の話は枚挙に暇がありません。 見つけても近づくべきではなく、間違ってもちょっかいを出してはいけません。

陸上にいるなら警戒しやすいですがこいつは基本的に水の中におり、それも岩陰・草陰・泥の中と姿が見えにくい場所を好みます。 気付かずに踏ん付けて大惨事…ということになりやすいです。

近年、日本でもペットとして持ち込まれたワニガメが野生化して問題になっています。体長1mを超える個体も見つかっており事故が懸念されています。 もし見つけたら近づかずに自治体に連絡しましょう。

ワニガメの生態

Macrochelys temminckii

生息地

アメリカ合衆国南東部の川や池などの淡水域に生息しています。 一生のほとんどを水の中で過ごし、1時間に1度の呼吸と産卵を除いては滅多に陸上に姿を見せません。

普段の生活

一応夜行性で夜に元気になりますが、日中も割と活動します。 肉食寄りの雑食で草、果実、両生類、爬虫類、サカナ、鳥、哺乳類など何でも食べます。

舌の先をルアーのようにユラユラさせて獲物の興味を惹き、近づいてきた獲物を一気に食べる待ち伏せ型の狩りが得意です。

繁殖と成長

卵生で春に繁殖期を迎え、一度に8~50個の卵を産みます。 産卵の際には普段は行かない水場近くの陸地へ上がり、穴を掘って産卵します。

卵は4~5か月ほどで孵化し、子ガメは産まれてすぐ水場を目指し活動を開始します。5年ほどで成熟し、寿命は50~100年です。カメは万年ほどではありませんが、とても長生きです。

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