タツノオトシゴ|竜?馬?ただの魚です

hippocampus-coronatus
名称(学名)タツノオトシゴ (Hippocampus coronatus)
身体体長:1.5~30cm (※種類によって様々)
生息地熱帯・温帯の浅い海
食性肉食で小動物やプランクトンを食べる

タツノオトシゴの特徴

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タツノオトシゴはまるで竜のようにも馬のようにも見える外見の魚です。 見た目に由来して日本では「竜の落とし子」海外では「シーホース」と呼ばれています。 不思議な生き物のようにも思えますが、その実態はただの魚です。

普段は長い尾をサンゴや海藻に巻いて、体を直立させて揺らめいています。 その佇まいはまるで本当の竜みたいですね。

タツノオトシゴはオスが出産・育児を行うことで有名です。 出産というのはあくまで比喩表現ですが、まるでオスが出産しているかのように見える生態を持っています。

メスはオスの育児袋という器官に卵を産み付けると後はオスに任せていなくなります。 卵は育児袋の中で受精し、孵化してからもしばらく育児袋の中で過ごします。

子がある程度大きくなると稚魚を放出するのですが、その光景はまるでオスが出産しているかのように見えます。 こんな生態を持っていることから「タツノオトシゴはオスが出産・育児をする」と言われているんですね。

タツノオトシゴの生態

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生息地

熱帯・温帯の浅い海に生息しています。 海藻やサンゴなどがある場所を好み、普段はそこに尾を絡めて漂っています。

普段の生活

普段は長い尾を海藻にまいてゆらゆら漂っていますが、エサが近づいてくるとその長い口で吸いこんで食べてしまいます。

泳ぎはあまり得意ではなく、待ち伏せ型のハンターです。 肉食で動物プランクトン・小魚・甲殻類などを食べます。

繁殖と成長

春~秋にかけて繁殖期を迎えるとメスは気に入ったオスを探し、オスの腹にある育児袋に200個もの卵を産みます。 メスは産卵が終わると、後は全てオスに任せて立ち去ってしまいます。

卵は育児袋の中で受精し、オスは袋の網目模様の場所に卵を1つずつ納めます。 卵は1~2か月ほどで孵化しますが、稚魚はしばらくそのまま育児袋の中で過ごします。

稚魚がる程度成長するとオスは体を震わせ、数日かけて稚魚を放出します。 出産は相当ハードでオスは疲れて死ぬことすらあります。疑似的なものであるとは言え、出産は大変なことなのです。

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