ナイルワニ|アフリカに生息する獰猛なワニ

Crocodylus niloticus
名称(学名)ナイルワニ (Crocodylus niloticus)
身体体長:4~6m / 体重:200~250kg
生息地アフリカの河川や湿地
食性肉食

ナイルワニの特徴

Crocodylus niloticus

ナイルワニはアフリカのナイル川やその他河川の流域に生息するクロコダイル科のワニです。 体長は4~6mとイリエワニと比べると一回り小さいですが、それでも危険な巨大なワニです。

獰猛な性格で高い攻撃性を持ち、水辺に入って音を立てる獲物に襲い掛かります。 シマウマやガゼルなどの草食動物はもちろん、キリンだろうがライオンだろうが人間だろうが襲い掛かってきます。 ナイルワニに襲われて死ぬ人間は年間数百人にも上るとか何とか…

そんな獰猛なナイルワニですが、カバにだけは襲い掛かりません。 理由は単純でカバの方が強いからです。カバは草食ですが恐ろしく強い動物で、1対1ではとても敵わずカバに引き裂かれて死んでしまうのです。 なおカバに襲われて死ぬ人間はナイルワニの数倍に上ります。

さてこのナイルワニ、子育てすることで有名です。 大抵の爬虫類は卵を産んだら親の役目は終わりですが、ナイルワニは卵の側から離れずに巣や卵のコンディションを整えたり近づいてくる捕食者をけん制したりします。 そして子ワニが生まれた後も近くで見守り、1年ほどの間成長を見守るのです。

成体からは想像し難いですが産まれたばかりのワニはとても小さく、魚に食べられることすらあります。 獰猛な肉食獣がひしめくアフリカでは、ある程度親の庇護がないとすぐに食べられてしまうのです。

親の庇護があっても数十匹の子どもの中で大人まで成長できるのは僅かです。 しかし成長して大人になったナイルワニには天敵はいなくなり、食物連鎖のほぼ頂点に君臨します。 なおライオンが相手の場合は陸地は不利で水場なら有利で、互いに食べたり食べられたりしています。

なおカバやゾウの方が強いので襲われたら死にますが、草食だから不必要に刺激しなければ襲ってきません。 襲われないということは食物連鎖の頂点なのです。

ナイルワニの生態

Crocodylus niloticus

生息地

アフリカのナイル川流域、河川、沼地、湿地などの水場に生息します。 淡水性ですが汽水域や海岸にいることもあります。

群れで生活し、大型の獲物を狩る際には強力して襲い掛かります。

普段の生活

夜行性で日中は岸辺で日光浴し、主に夜に採食活動を行います。

肉食で魚、爬虫類、哺乳類、鳥類など様々な動物をサイズ問わずで襲って食べる他、死肉も食べます。

繁殖と成長

卵生で雨季に繁殖期を迎え、岸辺に営巣して20~80個の卵を産みます。 卵は3か月ほどで孵化しますが、その間両親は卵の側を離れずに守りながら生活します。

孵化して子ワニが生まれた後も1年ほど両親の庇護は続き、捕食者から子ワニを守ります。 なおエサは子ワニ自身が採るので給餌は行いません。

5年で成熟し、寿命は60年~100年ほどとされています。 大型のワニはとても長生きです。

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