クリオネ|流氷の天使
名称(学名) | クリオネ (Clione Pallas) |
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身体 | 体長:1~8cm |
生息地 | 北極海~北太平洋 |
食性 | 幼生時は草食、成熟すると肉食 |
クリオネの特徴
クリオネが何なのか知らない人は多いですが、実は巻き貝の仲間です。 幼生時は貝殻を持っており、成長すると貝殻がなくなります。
胴体に一対の翼足を持ち、これをゆらゆら動かすことで海中を漂います。 まるで空を羽ばたいているようにも見える様から「流氷の天使」や「氷の妖精」と呼ばれています。
クリオネのもう一つの特徴が捕食シーンです。 頭にバッカルコーンと呼ばれる6本の触手を持ち、獲物が近づくとそれを広げて襲い掛かります。 この様子はさながらホラー映画のようであり、見ると天使や妖精といったイメージは吹き飛びます。
ちなみに成熟したクリオネはミジンウキマイマイという浮遊性の巻き貝しか食べないと言われ、他のものも食べる可能性はありますがよく分かっていません。 「一生エサを食べない」とか「一生に一度しかエサを食べない」とか言われますが誤りで、採食スパンがとても長いだけです。
クリオネはペットとして売られることも多く何も食べなくても半年~1年ほど生きられますが、ミジンウキマイマイを食べられないとやがて死にます。 しかしミジンウキマイマイは入手がとても難しく、餓死させることが前提となっている場合が多いです。 購入する場合は気を付けましょう。
クリオネの生態
生息地
主に北極海~北太平洋の寒い海の表層に生息しています。 「流氷の天使」の名前の通り流氷が確認されるような氷の張った海の下にいることが多いです。
普段の生活
幼生時は草食で植物性プランクトンを食べ、成熟すると肉食となりミジンウキマイマイを食べます。 飢餓に強く半年~1年にミジンウキマイマイを1匹食べれば生きていくことが可能です。
繁殖と成長
卵生で雌雄同体で、繁殖の際には2匹がオスメスの役割に別れて生殖をおこないます。 メスは数百~数千の卵がゼラチン質で覆われた卵塊を産み、海中に放出されます。
卵は数日で孵化して幼生となり、採食しながら成長します。 1年で成熟し、寿命は2~3年です。