ヒクイドリ|世界で一番危険な鳥
名称(学名) | ヒクイドリ (Casuarius casuarius) |
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身体 | 体長:120~180cm / 体重:30~60kg メスの方が大きい |
生息地 | オーストラリア北東部~インドネシアの熱帯雨林 |
食性 | 草食寄りの雑食で果実、種子、昆虫などを食べる |
ヒクイドリの特徴
ヒクイドリは世界で一番危険な鳥として知られる怪鳥です。 人間並みの大きさ、立派なトサカ、青い顔に黒い毛、強靭な足、喧嘩っぱやそうな見た目ともう見るからに怖いです。
名前の由来は「火食い鳥」ですが、もちろん火を食べるような習性は持ち合わせていません。 この見た目から連想されるおどろおどろしいイメージが独り歩きした結果、火を食べると信じられてこのような名前が付けられたと思われます。
この見た目の割に好戦性は高くありません。 しかしこの巨体を保つために大量のエサを必要としており、エサ場=縄張りを荒らすものには容赦しません。
重い体と小さい羽のため空は飛べませんが、その太い足で時速40kmもの速さで疾走します。 喧嘩の際には太く強力な足で蹴りかかり、足先のカギ爪で引き裂きます。 その威力は「人を殺せる」と言われるほどで、飼育下のヒクイドリが鉄のケージを蹴って曲げることも珍しくありません。
小さい時にはオオトカゲなどに狙われることもありますが、成長してしまえば天敵はいません。 しかし生息地である森林の減少などの要因で生息数は減少しています。
ヒクイドリの生態
生息地
オーストラリア北東部、インドネシア、ニュージーランドの熱帯雨林に生息します。 繁殖期以外は単独で縄張りを持って生活しています。
普段の生活
昼行性で日中に採食し、夜は木陰で休息します。 草食寄りの雑食で主に果実を食べる他、種子、昆虫なども食べます。
繁殖と成長
卵生で6~10月に繁殖期を迎え、地上に営巣して一度に3~5個の卵を産みます。 なお抱卵と子育てはオスが行い、メスは卵を産むと次のオスを求めてさっさといなくなります。
およそ2~3か月で孵化し、ヒナは9か月ほどオスに育てられます。 子は4年で成熟し、寿命は20年ほどです。