ミズクラゲ|世界中の海に生息するポピュラーなクラゲ
名称(学名) | ミズクラゲ (Aurelia aurita) |
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身体 | 体長:15~30cm 体重:500~900g |
生息地 | 世界中の浅海に生息 |
食性 | 肉食 |
ミズクラゲの特徴
ミズクラゲは世界中の海に生息するポピュラーなクラゲです。 特に日本近海では最もよく見られる種で、クラゲと言えばコイツのことを指している場合が多いです。
傘に丸模様を描いているのは生殖腺で、生殖腺がまるで四つの目のように見えることから「ヨツメクラゲ」と呼ばれることもあります。 生殖腺は成熟するとメスはオレンジ色、オスは淡紫色になります。
クラゲは触手にある刺胞から射出される針で獲物を毒で痺れさせて捕食します。 ミズクラゲも例外ではありませんが、その毒性は非常に弱く人間にはほとんど影響はありません。 とは言え海で泳いでいる時に見かけたら触りたくはないですけどね。
天敵も多く、カメ、鳥、甲殻類、大き目の魚類など様々な生き物がミズクラゲを食べます。 特にマンボウが好んでミズクラゲを食べることで有名です。
大体が15~30cmぐらいの大きさですが、稀に1mを超える大型の個体が見つかることもあります。 ミズクラゲは寿命が半年~一年程度と短いため長寿のため大きくなったという訳でもなく、余程エサが豊富な海域に生息した個体と思われます。 ちなみにクラゲは九割以上が水分なので、死んで陸に打ち上げられると萎みます。
ミズクラゲと言えば定期的に大発生して海を埋め尽くすほどに巨大な集団を作ることがあります。 しかしクラゲの遊泳能力は非常に低いため自発的に集団を作ったとは考えにくく、大発生したクラゲが風や波に揺られて一か所に集められた結果と思われます。 ミズクラゲが大発生すると泳げなくなる、漁業被害が起きる、発電所の取水口を詰まらせるなどの害があるため、特に沿岸地域では嫌われています。
ミズクラゲの生態
生息地
世界中の沿岸近くの浅海に生息しています。 好んで群れを作る訳ではありませんが、大発生した個体が風や潮の流れに揺られて潮目に何万匹もの大量のクラゲが集められることがあります。
普段の生活
傘を開閉して水の流れに沿って漂っています。 自力で泳ぐ力はほとんどなく、風や潮の流れのままに移動します。
肉食で主にプランクトンを食べる他、小さな魚、甲殻類、卵なども食べます。
繁殖と成長
卵生で繁殖期になるとオスが海中へ精子を放出し、それをメスが取り込んで卵に受精させます。 卵が孵化すると幼生の「プラヌラ」となり親から離れて独立します。
プラヌラは海底でイソギンチャクのような「ポリプ」となり、プランクトンを食べて成長します。 ポリプは芋虫のような「ストロビラ」、雪の結晶のような「エフィラ」、小さいクラゲの「稚クラゲ」を経てクラゲへと成長します。 各段階の姿は同一の生物とは思えないほど別物です。
半年ほどで成熟し、寿命は半年~1年ほどです。