二ホンウナギ|みんな大好きうな重のウナギ
名称(学名) | ニホンウナギ (Anguilla japonica) |
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身体 | 体長:100~120cm |
生息地 | 東アジアの川の中~沿岸付近 |
食性 | 肉食で小動物を食べる |
二ホンウナギの特徴
二ホンウナギは日本でよく食べられるウナギとして有名です。 1mもの長い体とヌメヌメした体表が特徴ですね。
ヌメヌメした体は鳥などの天敵から身を守り、また陸上でも呼吸ができるようになる優れものです。 ウナギは皮膚呼吸の割合が多いのですが、ヌルヌルの粘液である水分を身にまとうことで陸上でも水中のように呼吸が可能になります。 もちろん時間制限はありますが、一日近く生きていられることもあるそうですよ。
ウナギは雨などで地面がドロドロしている日には、陸上を這って別の水場に移動したりします。 普通の魚が登れない滝などでも、陸上から移動して登ってしまうのです。 業績がグングン伸びる様を「うなぎのぼり」なんて表現することがありますが、こんな具合にウナギが上流に登っていくことから名づけられたという説があります。
またウナギは海で生まれて川で育ち海で産卵する「降河回遊魚」という特徴があります。 だから淡水と海水の両方で生きていられる仕組を持っているのですが、このヌメヌメ粘液はその機能の一つでもあります。
浸透圧の関係で、淡水では周囲から体内に水が取り込まれ、海水では体内から周囲に水が流れていこうとします。 その両方を渡り歩くウナギは双方を移動する際に汽水域で体質を変えるのですが、その際にこのヌメヌメが防水の効果を発揮して体を守ってくれます。
古くから人々の間でウナギが食されており「土用の丑の日にはウナギを食べる」なんて習慣もできました。 一説によると江戸時代に平賀源内がウナギ屋の依頼でキャッチコピーを考え、これにより土曜の丑の日にウナギ食が根付いたそうです。
なお土用の丑の日は元々は夏バテに効く「う」の付く食べ物を食べようという日です。 ウナギもその中の一つではありますが、ウナギを食べる日という訳ではありません。 またウナギをもっともおいしく食べられる旬は、土用の丑の日がある夏ではなく産卵前の秋~冬です。
そんな二ホンウナギですが、現在大幅に数を減らして絶滅危惧種に指定されています。 人間が好んでよく食べるということもありますが、それ以上に問題なのは干拓の埋め立てやダムの建設などでウナギが生息する環境を壊してしまったことです。
保護活動もさかんにされていますが、効果は芳しくないようです。 ウナギの価格は高騰し続け、代用品としてウナギ味のナマズ「近大ナマズ」なんてものまで登場しました。 しかしできるならウナギの数が増えて欲しいものですね。
二ホンウナギの生態
生息地
東アジアの沿岸~淡水に生息しています。 ウナギは海で生まれて川で育ち海で産卵する降河回遊魚です。
普段の生活
夜行性で日中は岩陰や草陰などに隠れてじっとしています。 夜になると広範囲を泳ぎ回って採食します。
肉食で魚、昆虫、カエルなどを食べます。 産卵の際に海に下っていくウナギはその間絶食します。そのこともあってか絶食に強く、1年もの間何も食べなくても生きているなんてウナギもいるようです。
繁殖と成長
卵生で秋から冬にかけて繁殖期を迎えます。産卵は川を下って海で行います。
卵は3日ほどで孵化し、ウナギ目の幼生レプトケファルスが産まれます。 1年~1年半ほどで5cmほどのシラスウナギとなり、川を遡上して生活を始めます。
子は5~10年ほどで成熟します。 寿命は20~30年ほどですが、飼育下では100年近く生きるものもいるそうですよ。