オニヒトデ|巨大で体中にトゲのあるヒトデ
名称(学名) | オニヒトデ (Acanthaster planci) |
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身体 | 体長:20~40cm |
生息地 | インド洋~太平洋 |
食性 | 肉食寄りの雑食 |
オニヒトデの特徴
オニヒトデは大きな体に沢山のトゲが生えているのが特徴のヒトデです。 体色は青、黄、赤など個体差があります。
まるでウニのような見た目をしていますが、ウニはヒトデが丸まっただけと言われる程度には近縁です。 なのでそこまで遠い関係ではなく、10~20本の腕と沢山のトゲを持っています。
オニヒトデのトゲに刺されると激しい痛みを感じる強力な毒を流し込んできます。 少ないながら人が死んだ事例もあるので、もし見かけても決して近寄るべきではありません。
小さいうちはサンゴや他の動物に食べられたりもしますが、成体まで成長するとあまり襲われなくなります。 フグやホラガイなどの天敵もいるにはいますが、それらは別段オニヒトデを好んで食べる訳ではありません。
オニヒトデの成体はサンゴを好んで食べ、大発生するとサンゴ礁を死滅させるほどに食べ尽くす生物として有名です。 飢餓に強く半年ほどは何も食べなくても生き延びるため、一度大発生すると生態圏のバランスが崩れて中々元に戻りません。 なのでサンゴ礁を保全するために人の手で駆除する事も多いです。
オニヒトデの生態
生息地
インド洋~太平洋の広い範囲に生息し、特にサンゴ礁にいることが多いです。 サンゴ礁のない高緯度地方や大西洋には生息していません。
普段の生活
夜行性で日中は岩陰などでじっとし、夜になると活発に活動して採食行動を行います。 他のヒトデに比べて移動力に優れ、1日で数十メートル移動することができます。
肉食寄りの雑食で石灰藻、デトリタス、サンゴなどを食べます。 サンゴを捕食する際には胃袋を体の外に出してサンゴに被せ、消化液をかけて分解・吸収します。 一応補足しますとサンゴは動物です。
繁殖と成長
卵生で6月~8月に繁殖期を迎え、一度に数百万~1千万個もの卵を産みます。 卵は1日で孵化して幼生となり、海面近くを漂いながら、プランクトンを食べて成長します。 数週間後に水底に下り、サンゴ礁に取り付くと変態して稚ヒトデになります。稚ヒトデは1年で数センチ、2年で20cmほどにまで成長します。
2~3年で成熟し、寿命は7~8年ほどです。