オカダンゴムシ|危険を察知するとダンゴのように丸くなる

Armadillidium vulgare
名称(学名)オカダンゴムシ (Armadillidium vulgare)
身体体長:14mm:
生息地原産地はヨーロッパで世界中に生息
食性草食寄りの雑食

オカダンゴムシの特徴

Armadillidium vulgare

オカダンゴムシは一般的にダンゴムシと言われるダンゴムシです。 黒褐色の体をしており、胸部には7つの節があります。

ダンゴムシは身体が小さいため天敵も多く、鳥、爬虫類、捕食昆虫などに狙われています。 そんな時の防御手段が、名前の由来でもあるダンゴのように丸まって防御態勢を取ることです。

ダンゴムシはお腹が柔らかい一方で、背中の皮膚は丈夫に出来ています。 丸まってしまえば柔らかいお腹は隠れて固い背中の皮膚で身を守ることができる訳です。 こうなるとそれほど強くない捕食昆虫は攻めあぐねますが…まあ防御形態のダンゴムシを普通に食べる捕食者もいるので絶対安全という訳ではありません。

ちなみにダンゴムシとよく似た昆虫にワラジムシがいますが、あちらは丸くなれません。 突いてみて丸くなったらダンゴムシ、丸くならなかったらワラジムシですね。

ダンゴムシは背中の斑紋で性別を見分けることが出来て、体色が黒く斑紋が目立たない方がオス、体色が薄く斑紋が目立つ方がメスです。 中には紛らわしいのもいるので絶対ではありませんが、大雑把な見分け方として覚えておくと良いでしょう。

このオカダンゴムシ、日本各地でよく見られて都市部にもいます。 ダンゴムシと言えばコイツの事を指しているぐらい一般的な種ですが、実は外来種で江戸時代以前は日本にいなかったと考えられています。 在来種との棲み分けはされているようで生態系に与える影響は問題視されていませんが、農作物を齧るので農家からは問題視されています。

オカダンゴムシの生態

Armadillidium vulgare

生息地

原産地はヨーロッパですが、人間の積荷にくっついて輸送され、世界各地に定着しています。 湿った土を好むダンゴムシの中では比較的乾燥に強く、都市部にも生息しています。

単独で活動することもありますが、集合フェロモンによって集まって群れになることが多いです。 冬は葉の裏などの地表近くで集団で丸まって越冬します。

普段の生活

草食寄りの雑食で、特に腐食した植物を好んでよく食べる他、植物や死んだ小動物なども食べます。

作物の芽や野菜の葉を齧ることも多く、農業害虫とされています。

繁殖と成長

卵生で春と秋に繁殖活動を行い、1度に数十~百個以上の卵を産みます。 卵はメスのお腹にある保育嚢に抱えられて、数日後に孵化すると幼虫は親から離れていきます。

幼虫は体色は薄く白っぽいですが、成虫とほとんど同じ形をしており丸まることも可能です。 脱皮を繰り返しながら大きくなり、半年で成熟して寿命は3~4年ほどです。

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