ウミウ|海の魚獲り名人

Phalacrocorax capillatus
名称(学名)ウミウ (Phalacrocorax capillatus)
身体体長:90cm / 翼開長:150cm / 体重:3kg
生息地ロシア東部および東アジアの沿岸部
食性肉食

ウミウの特徴

Phalacrocorax capillatus

ウミウは沿岸地域によく見られる大柄で黒いウです。 名前の通り沿岸部~汽水域の辺りで生活しています。

カワウとよく似ていますが、若干大柄でクチバシの付け根が後方に尖っているのが違いです。 ウミウは内陸にはあまりいませんが、カワウは沿岸部にも普通にいるので海にいるからウミウだとは判断できません。

ウミウは泳ぎがとても巧みで、水上を素早く泳いだり水中に長時間潜ったりできます。 魚を獲る能力も高く、海中へ潜って魚を捕らえると海上に上がって丸のみします。 喉は見た目以上に伸縮し、こんなのは飲めないだろうという大きな魚だって飲み込んでしまいます。

なお翼は水に濡れると乾きにくいため、羽根を乾かす時は水辺で羽を広げます。 通常水鳥の翼は油で水を弾きやすくなっているのですが、そんな翼では水に入ると浮いてしまいます。 ウミウは水中で活発に活動するために翼の油分は少なめで、そのため水に濡れやすいから羽を広げて乾かす必要があるのです。

そんなウミウの高い狩猟能力を利用した「鵜飼い」という伝統的な漁法があります。 飼いならしたウミウの喉に紐を巻き、一定以上の大きさの魚が飲み込めないようした上でウミウに魚を捕獲・吐き出させるものです。 なお鵜飼い漁が主に川なのにカワウではなくウミウを使う理由は、ウミウの方が大柄で力強く、性格も従順だからです。

ウミウの生態

Phalacrocorax capillatus

生息地

ロシア東部および東アジアの沿岸部に生息しています。 カワウは川から沿岸まで広い範囲見かけるのに対して、ウミウは多くの場合は沿岸部~汽水域にいます。

普段は単独~数十羽程度の集団で生活しています。

普段の生活

昼行性で日中に採食活動を行い、夜は海上で休息します。

肉食で魚を種類問わずに食べます。必要なエサの量は体格の割に多いです。

繁殖と成長

卵生で春から初夏にかけて繁殖活動を行い、繁殖期になると集団で海辺の岩場や崖にコロニーを作ります。 1度に4~6個の卵を産み、1か月の抱卵期間を経て孵化し、ヒナは2か月の子育て期間を経て独立します。

2~3年で成熟し、寿命は4~5年ほどです。

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