ヤツガシラ|興奮するとトサカが扇状に開く鳥
名称(学名) | ヤツガシラ (Upupa epops) |
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身体 | 体長:25cm |
生息地 | ヨーロッパ、アフリカ、アジアの草原や平原 |
食性 | 肉食寄りの雑食 |
ヤツガシラの特徴
ヤツガシラは大きな冠羽と長くやや下向きのクチバシが特徴的な鳥です。 頭の上に沢山の冠羽があるから八頭(ヤツガシラ)と命名されました。なおこの八は「たくさん」のニュアンスでありヤツガシラの冠羽は8より多いです。 (日本では八を「末広がり」や「八百万」など「たくさん」のニュアンスで使うことがあります)
冠羽は普段は折りたたまれて頭の後方に向いていますが、興奮したり警戒するとまるで扇のように広がります。 また飛行状態から着地する瞬間や、ストレッチ中にも開くことがあるようです。
留鳥と渡り鳥のものがおり、渡りを行うものは季節ごとに過ごしやすい場所に移動して暮らしています。 日本は渡りの過程で旅鳥として訪れ、稀に迷い鳥として繁殖活動を行うこともあるようです。 日本でヤツガシラを見られる機会は滅多にない珍鳥なので、見かけた人はラッキーですね。
ちなみにサトイモの品種にもヤツガシラという名前のものがあります。 昭和天皇が皇居に迷い込んだヤツガシラを見つけ、侍従に「ヤツガシラを見るから双眼鏡を持ってきてくれ」と頼んだところ「イモを見るのになぜ双眼鏡が必要なのですか」と返されたエピソードが有名です。 日本では馴染みの薄い鳥なので、イモのことだと思ったのも仕方ないですね。
ヤツガシラの生態
生息地
ヨーロッパ、アフリカ、アジアなどの草原や平原に生息しています。 留鳥と渡り鳥のものがおり、思い思いに過ごしやすい場所で暮らしているようです。
普段の生活
肉食寄りの雑食で長いクチバシを使って主に地上・地中にいる昆虫やミミズを食べます。 他にもカエルや植物の種子を食べることもあるようです。
繁殖と成長
卵生で春に繁殖期を迎えると木の洞などに営巣します。 一度の産卵で4~10個の卵を産み、2~3週間の抱卵期間を経て孵化します。
ヒナは3~4週間の子育て期間の後に巣立ち、更に1週間後に独立します。 1年で成熟し、寿命は10年ほどです。