ニホンジカ|奈良公園にいるシカ
名称(学名) | ニホンジカ (Cervus nippon) |
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身体 | 体長:100~170cm / 体重:50~130kg |
生息地 | 東アジアの山林・森林 |
食性 | 草食 |
ニホンジカの特徴
ニホンジカは東アジアに生息するシカで、特に日本で繁殖しています。 全体に茶色い毛をしていますが尻の毛は白く、また夏には白い斑点模様が出るのが特徴です。
奈良公園のシカが有名ですが、北海道のエゾシカや沖縄のクラマジカなどもニホンジカの亜種です。 なので北海道から沖縄まで日本全国に広く生息しています。
奈良公園付近のニホンジカは天然記念物として管理され、奈良の観光名所のひとつとして名高いです。 人に危険がないよう「鹿の角きり」というイベントで角を切ったり、観光客にエサをねだったりする姿は奈良観光の目玉であり、シカと言えば奈良というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
しかしわざわざ奈良まで行かなくても、近所の山でニホンジカを見ることができるかもしれませんよ。ちなみに奈良公園付近以外のニホンジカは天然記念物ではありません。
日本においてはニホンオオカミが絶滅して以降天敵がいなくなり、日本中に広く分布するようになりました。1989年から2013年の間に生息数が10倍となり、森林が食い荒らされ生態系への影響が懸念されています。
林業や農業への被害も深刻であり、シカは日本における農作物被害額の第一位の動物です。 壊滅的な被害を出している地域もある、割と厄介な害獣でもあるのです。
ニホンジカの生態
生息地
日本、中国、ロシアなど東アジアの森林に生息しています。 普段はオスとメスが別々の群れを作って暮らし、繁殖期になると1頭のオスと複数のメスからなるハーレムを形成します。
普段の生活
薄明薄暮性で明け方と夕方に活発に活動します。 ただ割と昼夜を問わずに活動と休息を繰り返し、人家近くの農作物を狙うシカはむしろ夜に活発に活動します。
草食で木の実、葉、草を食べ、食料が不足すると樹皮なども食べます。 樹皮を食べられ過ぎた木は枯れてしまうので、シカが食い荒らした森は文字通り消滅してしまいます。
繁殖と成長
胎生で9~11月にかけて繁殖期を迎えます。 繁殖期になるとオスが縄張りを作ってメスを巡って争うようになり、強く縄張りを持ったオスがハーレムを形成して繁殖活動を行います。
妊娠すると7~8か月の妊娠期間を経て、春に1子を出産します。 成長するとメスはそのまま母親の群れで暮らし、オスは群れから出て若いオスだけで形成された群れにはいります。そして将来自分の群れを持つべく力を蓄えるのです。
子は2年で成熟し、寿命は10~15年ほどです。