オニヤンマ|最強の肉食トンボ

Anotogaster sieboldii
名称(学名)オニヤンマ (Anotogaster sieboldii)
身体体長:7~8cm
生息地東アジア
食性肉食で小型昆虫を食べる

オニヤンマの特徴

Anotogaster sieboldii

オニヤンマは大きな体を持つトンボで、黒地に黄色の模様と緑の目が特徴です。 トンボの中では一際大きな体を持ち、獰猛な性格をしています。

トンボは肉食昆虫で、オニヤンマも例に漏れず肉食です。 飛んでいる昆虫などを強靭な顎で捕まえて食いちぎり、獲物の中には最強のハチであるスズメバチも含まれます。 単体での強さはスズメバチよりも上で、その大柄な体で押さえつけて食べていまいます。

捕まえて遊んでいたら噛まれて出血したなんて子もしばしば見られますよね。まあ子ども時代の私のことですが。 人を噛んで出血させられるトンボは日本ではオニヤンマぐらいのもんだと思います。 というかトンボが肉食で昆虫を噛んで食べる生物だということをコイツに噛まれて知りました。

オニヤンマが成虫として生きられる期間は1~2か月程度なのですが、幼虫の期間を合わせると5年ほど生きます。 セミと同じで人目に付く期間こそ短いですが、昆虫としては結構長生きです。

なおトンボの幼虫はヤゴと呼ばれ、水中に生息する水生昆虫です。 5年ほど水中で成長して大きくなると、夏頃に木などに上がってきて羽化して成虫となります。 水中で生活していた昆虫が空を飛び回るようになるのは、何だか不思議な気がしますね。

オニヤンマの生態

Anotogaster sieboldii

生息地

東アジアを中心に生息しており、日本でも各地で見られます。 幼虫であるヤゴの時代は水場で生活する関係で、成虫となっても川や用水路などの水場近くを中心に活動することが多いです。

普段の生活

肉食でヤゴ時代には水生動物を捕食し、成長するとオタマジャクシや小魚、他種のヤゴまで食べるようになります。 羽化すると空を飛び回るようになり、エサも飛行昆虫が中心となります。

繁殖と成長

卵生で交尾が終わると水辺に産卵を行います。 卵は1か月ほどで孵化し、トンボの幼虫=ヤゴとして水中で生活します。 脱皮を繰り返しながら成長し、10回の脱皮を経て5年後の夏に陸に上がって成虫として羽化します。

成虫になると活動場所は陸上(空中)が中心になり、空を飛び回って交尾相手を探します。 そして1~2か月ほどで繁殖活動を終えるとその生涯を終えます。 寿命は幼虫期間を含めると5年、成虫でいられる期間は1~2か月程度です。

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