阿寒湖のマリモは天然記念物だから売ることができない

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マリモは藻の一種で、細い糸状の繊維がマリのように丸くなっているため「毬藻(マリモ)」と名付けられました。 北海道のものが有名ですが、関西や東北にも生息しています。

中でも北海道・阿寒湖のマリモは美しい球体を作るため、国の特別天然記念物に指定されています。 特別天然記念物は国を挙げて保護する決まりで、取ったり傷つけたりはもちろん、売るなんてもっての他です。 ・・・っておいおい、じゃあ阿寒湖で売られてるマリモは一体何なんだ?

実は阿寒湖で売られているマリモは阿寒湖のマリモではありません。 だから売っても問題ないのです。

特別天然記念物って何?

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天然記念物とは、それが文化的な価値が高いので、国を挙げて保護しましょうという制度です。 天然記念物は文化庁長官の許可なしに取ったり傷つけたりすることはできず、学術的な調査ですら難しくなります。

特別天然記念物とはその天然記念物の中でも特に価値が高いもので、国家的・世界的に価値が高いものが指定されます。 つまり阿寒湖のマリモは世界的に文化的な生物なのです。

ん?でもその割にお土産やさんに普通に売ってますよね。 これは文化庁長官が許可を出している・・・? いやいや、そんな許可出せばお土産に売っていいような代物なら特別天然記念物になんてなっていません。 これは一体どういうことなんでしょうか?

阿寒湖で売られているマリモは阿寒湖のマリモではない

阿寒湖のお土産屋さんやネットなどで売られているマリモは、阿寒湖のものではありません。 特別天然記念物はあくまで「阿寒湖のマリモ」なので、他の池や湖に生息しているマリモなら販売しても問題ないことになっています。 よそから取ってきたマリモを阿寒湖のお土産屋さんで売っている訳ですね。紛らわしい・・・

ちなみに阿寒湖で売られているマリモは以前は近くのシラルトロ湖から採取していましたが、採取が難しくなったために今ではロシア産のまりもを使っているそうです。 まあ産地はともかく、よそから仕入れたマリモをちょいと丸めれば阿寒湖に生息しているような綺麗な毬型のマリモになるという訳です。

「天然マリモ」なんて売られ方をしているものもありますが、当然これも阿寒湖産ではありません。 どこかの湖や池に生えていたマリモです。

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なぜか天然と言われると価値が高いかのように錯覚してしまいますね。 マリモなんてその辺にいくらでも生えているので、むしろ養殖マリモの方が珍しいのではないかと思います。 価値が高いかまでは知りませんが。

ちなみにアメリカやロシアではマリモは湖の表面でもわっとしている草で雑草扱いです。 というか日本でも阿寒湖のマリモを除けば雑草扱いですね。 日本中にいるにも関わらず、阿寒湖ぐらいでしか持て囃されていません。

そういう訳で阿寒湖でマリモが売られているのは「売られているマリモは特別天然記念物である阿寒湖のマリモではないから」という理由でした。 ややこしいですね。

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