何匹子を産む動物でも、世代のバトンを渡せるのは親2匹対して子2匹

Prairiedog

生き物の中には物凄く沢山の子を産むものがいます。 哺乳類ならネズミが多産のイメージですが、魚や昆虫などは更に多く、何百何千何万と子を産む動物もいます。

しかし何匹産もうが、最終的に世代のバトンを渡せるのは親2匹に対して子2匹程度になります。 少し考えれば分かることなんですけどね。

世代のバトンを渡せるのは親2匹に対して子2匹

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動物は繁殖の際に子供を産みます。 その形態は卵を産む卵生だったり赤ちゃんを産む胎生だったり、胎内で卵を孵化させて出産する卵胎生だったりと様々です。

産む子の数も生涯にせいぜい4匹ぐらいしか産まないものから、数万個もの卵を何度も産むものまで様々です。 マンボウなんて何十億個もの卵を産んだりしますね。

さてそれでは問題です。2匹の親から産まれた子のうち、次の世代を出産するところまでたどり着ける子は何匹でしょうか?

答えは大体2匹です。少産の動物も多産の動物も、産んだ数に関係なく大体2匹が世代交代します。
(正確に言うともうちょっと多いのですが、分かりやすく2匹としておきましょう)

いくら産んでも2匹となる理由は簡単、大抵が成熟して繁殖する前に死ぬからす。 何億個も卵を産むマンボウが、産卵までたどり着けるのが2体だなんておかしいと思うでしょうか?

もしマンボウの卵が全て大人まで成長して繁殖したら、世界はマンボウだらけになってしまいます。 しかし世界はマンボウに溢れておらず、数は大よそ一定です。逆説的ではありますがマンボウの夫婦が次の世代に残せているのは約2匹なのです。

多産の動物は子を沢山産みますが、その分弱く死にやすいです。 多産な動物には卵生のものが多いですが、卵なんて無防備そのものですからね。 産んだ端からパクパク食べられ、子ども時代にパクパク食べられ、下手したら成熟した後もパクパク食べられます。 だからこそ沢山の子を産んで何とか生き残らせようとしているのです。

逆に少産の動物は子を少ししか産みませんが、上手いこと生き残ることが多いです。 子が強い状態で生まれたり親が守ったりなどして、それなりの確率で成熟まで持っていきます。 沢山子を産むことにエネルギーを使わずに、育てる方にエネルギーを使っているのです。

こんな具合に多産の動物も少産の動物も、次世代に残せるのは大体2匹です。 そうして食物連鎖の中で生息数が安定しています。

この数字が2から大きく離れた場合、大繁殖したり絶滅したりします。 次はどういった時にこの数字のバランスが崩れるか見てみましょう。

人が生態系のバランスを壊す

Nutria

長い年月をかけて動物は互いに食って食われるいわゆる食物連鎖の関係となり、一定の範囲内で生息数が安定するようになりました。 しかしそのバランスを短期間で壊すものがいます。主に「外来種」と「人」が原因です。

「外来種」は本来別の生態系に組み込まれている動物が生息域を変えたり人の手などで移動したものが住み着いたものです。 本来その生態系に存在し得なかったものが急に入ってきます。

大して繁栄できないまま絶滅したり小勢を誇るのがせいぜいの動物も多いですが、中には天敵のいない環境に適合して爆発的に数を増やすものもいます。 日本では「特定外来種」などと呼ばれており、本来の生態系に深刻な影響を与えるほどの影響力を持ちます。 ミドリガメ、ヌートリア、ブラックバスなどが代表的でしょうか。

そして説明不要の「人」です。説明するまでもなく生態系のバランスブレイカー筆頭です。 環境破壊や乱獲でしょっちゅう生態系をひっくり返して、生物の生存を脅かしています。ついでに言うと外来種が入り込むのも大体人のせいです。 他にも気候・環境・進化・その他色々理由はありますが、外来種や人の手による影響と比べれば全然緩やかなものです。

人の手が入り変化を迎えた生態系は「親2人・子2人」とはなりません。 しかし時間が経つとその新たな生態系の枠組みの中でなんやかんや安定して、絶滅しなければそのうち個体数はどこかで安定し、再び「親2人・子2人」のサイクルとなります。

しかし新たな生態系の枠組みは従来の生態系が変化したものであるため、旧来の生物にとって厄介な環境となることが多いです。 また生態系は生物同士が相互に干渉しあっているため、ほんの少し異物が混じっただけで激変することもあります。

人に都合の悪い環境に変わることのないように、今の生態系を大事にしましょうというのが自然保護の基本理念です。 自然保護は人が生活する上で必要な合理的なものなのです。感情論だと思って蔑ろにすることのなきよう・・・

話はそれましたが、そんな訳で何匹子を産んでも世代のバトンを渡せるのは親2匹対して子2匹という話でした。 3億個卵を産もうが、生涯で100匹子を産もうが、4匹ぐらいしか産まなかろうが、親2匹対して子2匹しか残らないのです。

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