茹でガエルの法則を実際にやるとカエルはお湯から逃げようとする

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「カエルを熱湯に入れると驚いて逃げるが、水に入れてじっくり煮ると気付かずに茹であがってしまう」という話を聞いたことはありますか?「茹でガエルの法則」といって、自分がいる環境の危機を認識する難しさと、それに対応する重要性を茹でたカエルの行動で例えた話です。

この法則の言ってる事は間違ってないと思うんですが、この法則のカエルの挙動に関してはデマみたいですよ。

茹でガエルの法則の顛末

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19世紀に行われた実験により、カエルはゆっくり煮ると温度変化に気付かずに茹であがってしまうというのが通説でした。

文化人類学者のベイトソンは、その通説を基にした例え話として「茹でガエルの法則」を提唱します。 (ベイトソン自身がカエルの実験をした訳ではありません)

茹でガエルの法則は軍事、経済、宗教、文化や風習など様々なシーンに当てはまる法則で、使い勝手の良さから世界中に広まっていきました。 そうして広まったところで「そのカエルの話は生物学的に間違っている」と生物学者から突っ込まれたのです。

生物学者によると、カエルは熱湯に入れたら飛び出る間もなく死に、水に入れてじっくり煮ると温度が上がるほどに激しく逃れようとするのが正しい挙動のようです。法則のカエルとはまるで違いますね。

そんな訳で不適切な例えであることが分かった茹でガエルの法則ですが、様々な分野で使われ定着してしまっており、今更変えるのも簡単ではありません。そんな訳で間違いであることを知りつつも今日も「茹でガエルの法則」として使われているのです。

中にはこの法則をそのまま信じてしまって、カエルはそういうもんだと思っている人もいますけどね。 勘違いを食い止めるためにも、皆さんがこの話をする時は「現実のカエルとは違いますが~」と前置きした方が親切かもしれません。

どじょう豆腐の顛末

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茹でガエルで「どじょう豆腐」を思い出しましたので、ついでに書きたいと思います。

水を張った鍋にどじょうを入れて煮ます。熱くなってきたら豆腐を入れると、熱い水から逃れようとしてどじょうが豆腐の中に入ろうとします。そのまま煮ると豆腐の中にどじょうが潜り込んだ「どじょう豆腐」の完成です。

・・・などと言い伝えられていますが、これも実現できません。 テレビ番組や料理人などが再現しようとしてはことごとく失敗しています。 仮にどじょう豆腐が存在したとすれば、それは普通に手で豆腐にどじょうを入れたものでしょう。

この料理は民話が元になっていると思われます。 吉四六(きっちょむ)話という大分県の民話の中に、以下のような話があります。

村の男達が囲炉裏端でどじょう鍋をしようとしていると、吉四六が入ってきて、豆腐を温めさせてくれないかという。男達は出汁になってちょうどいいとこれを許す。程よく煮えたところで、吉四六は豆腐を掬い上げて帰っていく。吉四六が帰った後、男達が鍋を見ると、中はもぬけの殻。鍋の熱さにどじょうたちが耐えかねて、吉四六の入れた豆腐の中にもぐりこんでしまったのである。まんまとどじょうを掻っ攫った吉四六だった。

吉四六話は笑い話やとんち話の類なのですが、この話を聞いた人が「どじょう豆腐」を真に受けたか冗談で言ったかしたものが伝わり、現実にあるかのように言われるようになったのではないでしょうか。

ちなみに吉四六話は編纂されて出版されており、私は小学校の図書室で読みました。 最近も置いてたりするのでしょうか?

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